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下っ端研究者のメモ

研究、バイオインフォマティクス、日常等の備忘録

オートインダクション培地






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コメント

1. 無題

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

2. 無題

60% グリセロール 10 ml、10% グルコース 5 ml、8% ラクトース 25 mlもオートクレーブで滅菌処理するのでしょうか?

Re:無題

>60% グリセロール 10 ml、10% グルコース 5 ml、8% ラクトース 25 mlもオートクレーブで滅菌処理するのでしょうか?

返信遅くなりました。私はこれらをフィルター滅菌して使用しています。

ただいまコメントを受けつけておりません。

オートインダクション培地






大腸菌で異種タンパクの発現について。

ODをチェックしてIPTGで誘導をかけるのはめんどくさいので、最近オートインダクションを多様しています。
また、オートインダクションは培地の液量あたりで得られる菌体量がIPTGに比べて多いので得られるタンパク量も多くなります。

時々、オートインダクションで発現しなくてIPTGで発現するものもあるようです。

炭素源にグルコースとラクトースを培地に加えておくと、大腸菌がグルコースを食べ終わってからラクトースを食べ始める。
ラクトースがアロラクトースに変換され、lacリプレッサーと結合することでlacリプレッサーがlacオペレーターから離れるので、目的遺伝子の転写が始まるというメカニズムです。

β-ガラクトシダーゼ (lacZ)、ラクトースパーミアーゼ (lacY) 欠損株ではインダクションがかかりません。

追記: blue-white selectionに使える株、つまりJM109などはlacZが欠失しているので使えません。

BL21 (DE3) とpET系がよく使われていると思いますが、この組み合わせはもちろん使えます。


培地の組成 (TB ベース)

A
トリプトン          12 g
イーストエクストラクト    24 g
               860 mlにメスアップ

B
KH2PO4           2.2 g
K2HPO4           9.4 g
               100 mlにメスアップ

AとBをそれぞれオートクレーブで滅菌し、室温まで冷えたら混合
60% グリセロール 10 ml、10% グルコース 5 ml、8% ラクトース 25 mlを加え完成


TBベースでなくても、LBや2xYTにグリセロール、グルコース、ラクトースを加えてあげればオートインダクション培地ができます。

発現は、LB + 1% グルコースで一晩培養し、オートインダクション培地に植継
植継ぐ量は培地の1/1000

37°Cでは12 h
30°Cでは24 h

培養してあげれば目的タンパクが発現しているはず。

試験官で発現条件のスクリーニングをする時は、培地を3~5 ml入れて大腸菌のコロニーを直接オートインダクション培地に植菌してあげればOKです。

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1. 無題

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

2. 無題

60% グリセロール 10 ml、10% グルコース 5 ml、8% ラクトース 25 mlもオートクレーブで滅菌処理するのでしょうか?

Re:無題

>60% グリセロール 10 ml、10% グルコース 5 ml、8% ラクトース 25 mlもオートクレーブで滅菌処理するのでしょうか?

返信遅くなりました。私はこれらをフィルター滅菌して使用しています。

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