タンパク質の濃縮
タンパク質の濃縮は電気泳動のサンプル調製など、変性してもよいサンプルの時は全記事の「
TCA/アセトン沈殿」で良いと思う。
酵素のように活性を維持したいまま濃縮する時は、
少量のイオン交換や疎水性担体に吸着させ、少量のバッファーで溶出する方法もあるが、
担体を使うと、使えるバッファーが限られたり、塩濃度が上がってしまうなど問題点もある。
というわけで、アミコンなどの限界濾過膜を使うのが楽です。
値段が少し高いの難点でしょうか。
数回遠心すればバッファー交換ができたりと、なかなか便利な点もあります。
ただ、時々フィルターに吸着してしまい回収率が著しく悪いタンパクもあります。
また、局所的にタンパク濃度が上昇するため、比較的疎水性のタンパクが凝集することもあります。
初めて使う時は少量のサンプルで何も問題がないか試してみるのがよいと思います。