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ペプチドマップ クリーブランド法






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ペプチドマップ クリーブランド法






あるタンパク質を同定しようとした時にどうするか?

やっぱり、ペプチドマスフィンガープリント (PMF) 法がファーストチョイスかなと思います。

ただ、ゲノムが解析されていないような非モデル生物だと充分な相同性のあるタンパクが引っかかってこないこともあります。

そんな時はN末端アミノ酸配列解析を行うと思います。ただ、ちらほらN末端がブロックされてて読めない時も。

そういう時は内部配列を読まなきゃいけないですよね。


精製してあるタンパク質なら、プロテアーゼとか臭化シアンで切断して生じた断片をN末解析に出せばオーケー。


単一になるまで精製されてない時は、どうするか?

LC-MS/MSでde novo シークエンスするのもいいですが、クリーブランド法ってのが結構役に立ちます。

原著論文
Cleveland, D.W., S.G. Fischer, M.W. Kirschner, and U.K. Laemmli. 1977. Peptide mapping by limited proteolysis in sodium dodecyl sulfate and analysis by gel electrophoresis J Biol Chem. 252:1102–1106.

http://eutils.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/eutils/elink.fcgi?dbfrom=pubmed&id=320200&retmode=ref&cmd=prlinks

方法は、

まず、SDS-PAGE。2次元の方がコンタミが少なくなって良いと思う。

クマシーで染色して、脱色。

目的のタンパクのバンドを切り出して、Rehydration solutionに入れて (ゲルが完全に浸るぐらい )、10分ぐらい静置。

二枚目の15%ゲルのウエルにゲル片を置く。スタッキングゲルはいつもより長めに作っておく。

ゲルの上にRehydration solutionを10 ul重層。さらにV8 protease solution を10 ul重層。

泳動をスタートしてスタッキングゲルの2/3ぐらいまで進んだら、一旦泳動をストップして30分置いとく。
ここで、目的のタンパクがV8 proteaseでダイジェストされる。

また、泳動をスタートして終わったら、いつもどおりPVDFにトランスファーしてからN末へ。


Rehydration solution
125 mM Tris-HCl, pH 6.8, 1 mM EDTA, 0.1% SDS, 30% glycerol, 0.0075 % Bromopenol blue: BPB, 2,5 mM DTT

V8 protease solution
V8 protease, 125 mM Tris-HCl. pH 6.8, 1 mM EDTA, 0.1% SDS, 10% Grycerol, 0.0075% BPB, 2.5 mM DTT

V8 proteaseの量は1-50 ng/ulぐらいでよいようです。


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